ベッドの上に置いてあった携帯と手にとって時間を確認する。


「16時か」


もう、学校も終わったころだな。


そろそろ良くならないと、勉強ついてけなくなる。


起きたら熱が下がってることを祈って、もう一度私は目を閉じた。


「んっ・・・」


それから少したって、トントンと部屋のドアをノックする音で目が覚めた。


誰だろ?


今まで眠っていたからか、なかなか声が出なくて返事が出来ない。


「里穂、俺だけど」


ドアの向こうから聞こえてきた声に、ビックリした。


外から、修斗の遠慮がちな声がする。


「寝てんの?」


突然の出来事に、私は本当に声が出なくなってしまった。


トントンと、また音がする。