「もう病院終わってる時間だし。お昼は?食べたの?」


「お弁当、冷蔵庫の中」


「しょうがないな。とりあえず、パジャマに着替えなさい」


もう一度私のおでこを触ると、お母さんは部屋を出て行った。


起きあがって、パジャマに着替える。


身体がふらふらする。


しばらくすると、お母さんが戻ってきた。


「熱測って」


差し出された体温計を、わきにはさむ。


「食べたいものある?」


「うんん」


首を横に振ると、涙が流れた。


「なに泣いてんの」


「なんでもない」


私の涙は、まだ止まらないらしい。