君の隣~サッカーボールを追いかけて~

危ない。


修斗の話術?に乗るところだった。


「とにかく、お礼を言えばいいんでしょ。ありがとうございました。これで、満足?」


「英語の予習かな」


「えっ?」


「俺明日、当たるんだよね」


「だから、なによ」


「俺さ、部活やって疲れてるわけ」


「それで?」


「予習やる元気がなくてさ」


「だから?」


「里穂がやって、俺に見せる」


「はっ?なにそれ」


思わず、修斗の方を振り返ってしまった。


修斗は相変わらず半裸のまま、ベランダの柵に肩肘をついて手の上に顔の右半分をのせてる状態で私を見ていた。