「うん」


修斗の背中に、手を回す。


背中に回した腕に、力を込めた。


「大丈夫だよ、修斗。私がいるから」


「里穂・・・」


「修斗なら出来るよ。ゆっくりでいいからね」


「俺、もう少し頑張れるかな?」


「うん。修斗なら大丈夫」


「また、サッカー出来るようになるかな?」


「絶対大丈夫」


ふと、修斗の腕の力が弱まる。


「里穂」


「ん?」


顔を上げた瞬間。


修斗の唇が、私の唇に触れた。