「おい、里穂。こたつで寝るな」


「んー」


「たく、風邪引くぞ」


「ん。試合は?」


「終わった」


目をこすりながら、こたつから出る。


テレビの画面には、嬉しそうに優勝カップを掲げる選手。


「眠い」


ここは、修斗の家のリビング。


修斗と一緒に、全国高校サッカー選手権の決勝を見てたところ。


新しい年が始まって約2週間。


告白はまだしてなくて、今までと同じ幼なじみという関係が続いている。


「寝るの遅かったのか?」


「うん。今日休みだから、夜中の2時頃まで宿題やってた」


「休みって、午前中部活だったろ?」