紗知と吉井君は、いいよって笑ってくれた。


綾香には、散々怒られたけどね。


それから残りの日は、何事もなく終わった。


「はう。重い」


「すぐそこだろ。しっかり持てよ」


北海道から帰ってきた私たちは、体育館での解散式を終え家に帰るところ。


学校の前の道路に修斗のお母さんが迎えに来てくれてるんだけど、荷物が重くて。


お土産はほとんど家に送ったけど、帰ってくる前に空港で買い過ぎたみたい。


「ほら、貸せ。持ってやる」


「いいの?」


「そんなんしてたら、母さんとこ着くまでに1日掛かるっての」


そう言って修斗は、私の荷物を半分持ってくれた。


「ありがと、修斗」


「別に。行くぞ」


「うん」