「重~い」


11月中旬。


3泊4日の修学旅行で北海道に行くことになった。


「おい、里穂。ドアの前で止まってんな」


「ごめん」


私が邪魔して、車から出れない修斗に謝る。


荷物が多いから、学校まで修斗のお母さんに車で送ってもらった。


「おばさん、ありがとうございました」


「はーい」


運転席から手を振るおばさんに、お礼を言う。


てか、荷物重い。


荷物を持って車を降りたんだけど、荷物が重くて地面に置いた瞬間。


後ろから怒った修斗の声が聞こえた。


よいしょと掛け声をかけて荷物を持ち上げ、ドアの前からどく。


「重すぎる!」