里穂が、俺の気持ちに気づいているかはわからない。


里穂が、俺のことをどう思ってるかはわからない。


それでも俺は、里穂のことが好きだし。


世界で一番、大切な存在。


だからさ。


「今のはありえないだろ・・・」


まさか里穂の顔が、あんなに近くにあると思わなかった。


思い出すだけで、顔が熱くなる。


「やべぇ、俺」


里穂が帰ってくれてよかった。


こんな顔、里穂に見せられない。


こんな真っ赤な顔。


今もうるさいくらいに鳴り続けてる俺の心臓。


静かにしろよ。


いつまでも、ドキドキしてんな俺。