君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「お前のことだから、ベットの上にでも置いてんじゃないの?」


「見つかんなかったらどうしよ」


「知らんし」


「ちょっとは心配してよ」


「里穂の管理の仕方が悪いんだろ」


「はぁ?修斗だって、雑誌の整理とか出来てないくせに」


修斗の部屋は、サッカーの雑誌が散乱してる。


いつまでも、古いやつを残しとくのが原因なんだけどね。


「あれ、高かったんだよ」


「だから、知らんって言ってんだろ」


修斗が、フーとため息をついた。


「乗れ」


「えっ?」


自転車の後ろを指さした。


「乗せてってやるって言ってんだよ」