君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「えっ?」


「なんでもねぇよ」


そう言うと修斗は、私に背を向けてしまった。


「じゃあな」


「あっうん。おやすみ」


修斗が部屋に戻って、私も自分の部屋に戻った。


「今、好きって・・・」


私は腰が抜けたみたいに、ヘナヘナと床に座り込んでしまった。


好きって、修斗が・・・


どうしよう、心臓バクバクいってる。


もちろん、修斗が言ったのは髪のこと。


でもなんか、私のこと言われてるみたいで。


いい勘違いだよね。


でもちょっとだけ、この余韻に浸りたい。


少しだけ、勘違いしてもいいかな?