「おう、陽介」


陽介と呼ばれた男の子は、私たちにどんどん近付いてくる。


「お前も今日、リハビリ?」


「ああ」


修斗はその男の子と友達らしい。


修斗は結構身長ある方なんだけど、その陽介君とか言われたこも結構身長がある。


なんか、二人の大きさに押しつぶされそうなんだけど。


「ねぇ、修斗」


私は修斗の服の裾を引っ張った。


「これ、お父さんに渡しといて。私、帰るから」


知らない人と居るのが気まずくて、修斗に荷物を預けてその場を去ろうとした。


「待てよ、里穂」


「なに?」


「俺あと1時間くらいで終わるから待ってるか?母さん迎えに来るし」


「いいの?」