「うん」


「吹奏楽でも、応援出来るのにだよ?」


「うん」


「だったら、素直になりなさい」


「それがさ、なかなか・・・」


「そんなこと言ってると、誰かに取られちゃうよ」


「うん」


「じゃ、そーゆーことで」


「えっ?」


いつの間にか、綾香と別れる道まで来てた。


「私はこれから、デートなので」


「幸せ者」


「はい。幸せです」


ノロケ顔で、綾香が私に手を振って帰って行った。


綾香には、付き合って1年の彼氏がいる。