君の隣~サッカーボールを追いかけて~

慌てて男の子が、階段を駆け上ってくる。


「桜井、里穂の運動音痴知ってるだろ」


「へっ?桜井君?」


「すみません、里穂さん。大丈夫でしたか?」


私に当たってきたのは、桜井君だった。


「急いでて」


「あっ、全然大丈夫」


なんともないというように、私は両手をブンブン振った。


「それよりごめんね。修斗がいきなり怒鳴って」


「あーいえ。俺が悪いんだし」


「ダメだよ、修斗。いきなり大声だしたりしたら」


「俺は危ないから注意しただけだ」


「それでも・・・」


「お前、階段から落ちそうになったんだぞ!」


「そうだけど」