君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「ボーっとしてんのが悪い」


「してないし」


「そんなんだとお前また、ボール飛んで来てもよけれないな」


「うっ・・・」


「頭に当たって、倒れるなよ」


「そっ、そんなにドジじゃない」


「ふっ」


鼻で笑われた。


「今、鼻で笑ったでしょ?」


「別に」


「だいたい修斗は、いつも私のこと運動音痴みたいに言うけどさ」


「事実だろ?」


「そんなことないし」


おしゃべりしつつも、足を気にしながら階段を上がる修斗に気を配りながら、教室に向かう。


教室は3階だから、ちょっと遠い。