君の隣~サッカーボールを追いかけて~

修斗が不思議そうな顔をした。


「なんか私、修斗にわかったような口きいて、怒らせちゃったでしょ」


「あーあれか」


納得したように、私を見る。


「別に怒ってねえよ。俺の方こそ、出てけなんて言って悪かったな。イライラしてて、里穂にあたっただけだから」


「怒ってなかったの?」


「怒ってない」


怒ってない、その言葉を聞いて私はまた涙が流れて来た。


「はーなんで、泣くんだよ」


修斗が私の涙を見て、ため息をつく。


「だって、修斗怖かったし~」


「だから、ごめんって」


「私・・・嫌われたかと思った」


「バカ。今さら里穂を嫌ってどーすんだよ」


「だって・・・」