君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「あいつは、好きでサッカーやめた訳じゃない。周りに、応援してくれる人がいなかった。それは、すごく辛いことだ」


「うん」


「でも俺にはいる。応援してくれる人のために、もう一度頑張ろうと思う」


いつの間にか修斗の目には、あのキラキラした輝きが戻っていた。


「私も応援する。修斗のサッカーしてる姿、また見たいから」


「サンキュ」


修斗が照れたように笑った。


「修斗」


「ん?」


「プロになるの、諦めないで。サッカー続ける決心したなら、諦めないで」


「わかった」


私の言葉に、修斗は力強くうなずく。


「それから、ごめんね」


私は修斗に謝った。


「なんで里穂が謝んだよ」