君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「俺は、修斗にサッカー続けてほしい。修斗には才能あると思う。これで終わりなんて、もったいない」


「私も続けてほしい。修斗君のプレー好きだから」


「・・・」


二人の思いに、修斗は何も答えない。


ただ俯いて、聞いてるだけ。


「修斗は何のために、このサッカー部を選んだ?ただ楽しくサッカーが出来ればいいのか?」


「それは・・・」


「お前が南校サッカー部を選んだ理由はなんだ?全国制覇したいからじゃないのか?」


「修斗君。私たちには総体優勝出来なかったって後悔が残ってる」


「もう俺たち3年には、選手権しか残ってないんだ。でも修斗にはもう1年ある。高3になったとき、今回の悔しさを晴らしてほしい。俺たちのためにも」


「修斗君なら出来ると思う。だから、手術受けて」


「このまま自分のサッカー人生を、終わらせていいのか?」


「・・・俺は」


一瞬間が空いて、修斗が口を開いた。


「俺は・・・」