次の日の準決勝。


修斗はいつも通り先発した。


右膝には、テーピングを巻いて。


それは試合が始まってすぐの出来事だった。


修斗が相手選手に身体を寄せられて倒された。


審判が笛を吹いて、ファールを知らせる。


でも修斗は、起き上がってこなかった。


右膝を押さえて、その場にうずくまる。


「修斗・・・」


昨日と同じように担架に乗せられて、ピッチの外に出た。


すぐに戻ってくると思った。


でも今日は、修斗がピッチに戻ってくることはなかった。


修斗の代わりに、他の選手が出る。


でも修斗を失った私たちのチームは、いつもの力を出せず3-0の完敗。


高2の夏は、こうして終わってしまった。