「修斗・・・」


私は、自分の心臓がいつも以上にドキドキいってることに気づいた。


立ち上がれないほどひどいの?


もしかして、大怪我?


修斗が外でトレーナーの人に治療してもらってるときも、試合は続く。


今は、10対11と人数的に不利。


でもそんなことより、修斗の怪我が気になる。


田中先生が修斗に近づき、何かを確認してる。


修斗がそれにうなずく。


右膝にテーピングをして、修斗が立ち上がった。


「よかった」


私は、ホッと息をついた。


修斗はそのままピッチに戻り、また11対11に。


残り10分。


このまま逃げ切れるように、私は祈った。