これを決めれば・・・


そう思ってしまう。


修斗がボールをセットする。


ゴール手前左斜め30メートルは、修斗の得意なコース。


私からしたら、よくあんな遠くから入るよねって思う。


修斗が肩を上下させてるのが目に入った。


「修斗」


お願い、決めて!


審判の笛が、鳴り響いた。


相手の壁は3枚。


壁って背が大きい人?とかディフェンスが、フーリーキックを決められないように壁にみたいになること。


一呼吸おいて、修斗が助走に入る。


「あっ・・・」


修斗の蹴ったボールは、ゴール右隅に吸い込まれる。


相手キーパーは、その場を一歩も動くことが出来なかった。