「終わった~」


選手のユニフォーム、パンツ、ソックスなどなどすべて洗濯機にかけ終わった。


汚れがひどいやつとかは、最初に水洗いをしたから随分時間がかかったけど。


「あの~」


洗濯物を沙穂先輩と優実ちゃんとでハンガーにかけてるとき、桜井君が私たちのところに顔を出した。


「どうしたの?」


私が気づいて声をかける。


「実はこれ、出し忘れちゃって・・・」


申し訳なさそうに、桜井君が片方だけのソックスを差し出した。


「あっ・・・いいよ。洗っとく」


「ありがとうございます」


ちょこんと頭を下げて、桜井君は部屋に向って歩いて行った。


「やっと洗い終わったと思ったのに」


沙穂先輩の言葉に、優実ちゃんが苦笑いした。


桜井君のソックスはかなり汚れていたので、最初に水で洗うことにした。