それと同時に聞こえたのは、試合終了を知らせるホイッスルの音。


「勝った・・・?」


グランド内では、うちの選手がガッツポーズをしてる。


相手の選手は、グランドに崩れ落ちた。


「やった!勝った」


じわじわと襲ってくる、勝ったという気持ち。


「きゃー!」


私は隣の優実ちゃんと抱き合ってた。


整列してのあいさつが終わり、私たち応援席のところに駆け寄る選手。


ユニフォームは汚れ、身体中から汗が噴き出てる。


みんなが頑張った証拠だった。


「ありがとうございました」


翼部長の声に、選手が私たち応援団に向かって頭を下げる。


スタンドからは、精一杯の拍手。


こうして私たちは、高校総体出場の権利を得ることが出来た。