「疲れた」


空になったボトルと、新しいボトルを交換していく。


「里穂」


サッカーコートを半周したくらいで、修斗に声をかけられた。


立ち止まって、修斗の声がした方をキョロキョロ捜す。


「これも、空になった」


「へっ?」


修斗を捜し当てたと思ったら、目の前に青いもの。


「えー!?」


それをキャッチしようと思って手を伸ばした。


でも残念なことに、それは私の手をかすめてグランドの上に落ちた。


「痛い。ちょっと、つき指するじゃん!」


修斗が投げたのは、空になったボトル。


「ドンくさいな」


ハハハっと修斗が笑う。