俺様(王子)彼氏の危ない罰ゲーム!?(逆ハー気味)

だけど、私の脳裏に裕斗が浮かぶ。切なそうに私を見つめる。



なんで、そんな顔……



脳裏に浮かんだ裕斗に文句を言っても仕方ない。だけど、文句を思ってしまう。


……ガチャ



「…………」



不意に開いた部屋のドア。顔をあげると裕斗がこっちを見ていた。
ただ、黙って……私には良く分からない。



裕斗が何を思いながら黙ってるのかなんて……
裕さんが裕斗の気配を感じて私を抱き寄せる。まるで、裕斗を挑発しているかのように私の腕を強く抱きしめる。



「あれ?裕斗どうしたの?」



初めて裕斗の存在を知ったかのように、裕さんが言う。裕斗は、ぎゅっと拳を握りしめ別に……とだけ呟いた。



「…………」



私は、何を言えば良いか分からずただ裕斗を黙って見つめた。



「裕斗、邪魔しないでくれる?俺達デートしてるからね?」



「けっ……尻軽女の荻原さんなんて、興味ねぇーよ」



そう言って裕斗は、乱暴にドアを閉めて出て行った。



し尻軽女って……私が?



そう思われても仕方ない。だけど、これは明るい未来のためだから仕方ない。なのに……



裕斗にそう思われて私は、少し落ち込んだ。