「……………」



生徒会長は、私と目が合うとそのままスタスタと去ろうとする。だから、すかさず私は、声をかけた。



「っ……触んないでよ!」



だが、オッサンが私のお尻を触り違う言葉が出てしまった。


「ちっ……おい!こいつからはなれろ!」



生徒会長の迫力のある声に、オッサン達は逃げていく。



「これで良いんだろ?貴様、かりはいつか倍に返せよ?」



生徒会長は、目つきが悪く正直怖い印象がある。だから、あまり近付こうとする人は居ない。



だけど、助けてと言えば“生徒会長”だから助けてくれる。ある意味損な性格なのかもしれない。



「うん!ありがとう!」



あ!八百屋!



「じゃあ!行くね?ありがとう!」



私は、生徒会長にお礼を言ってまた走り出した。



腕時計を見れば、後少しで五時だった。最後尾の八百屋は、五時に閉まってしまう。



だから、早く行かないとアウトだ。



「はぁ……はぁ……」


なんでこうも邪魔が入るんだろう?