どれぐらい経っただろう?気付くと、周りは何故か怪しい団体に囲まれてしまっている。



じゅるりとよだれの音。それから、汗のくさい臭い。思わず鼻をつまみたくなるほどの臭いに気絶したいぐらいだった。


「色っぽいね?姉ちゃん」



「は?」



どこが!私裕斗にだって、言われたこともないのに!?変なオッサン!



「っ……」



お尻を触られそうになり、思わず手が出た。



触りたくないっつーのに!裕斗の手よりも太いのなんて!



「いった~い!」



たまたま近くを通りかかった人に聞こえるように大きな声をあげる。



あ……生徒会長だ。


通りかかった人は、我が校の生徒会長だった。黒い髪に、切れ長の瞳。それからメガネをかけている。