「静留ちゃん、ナンパされたいの?」



「え?」



「なんだったら俺が、手取り足取り教えてあげてもいいけど?」



でも、裕斗と同じ裕の字だし、文句言われそうだな。裕斗に……



連れてこいなんて言われたら、どうしょう!



そしたら、浮気してたみたいじゃない!私……裕斗以外興味ないのに!



「裕以外なら、いいけど……」



なんとなく、裕は嫌だった。本当は、これ以上居ると好きになってしまいそうだったから。



同じ香水のセクシーな匂い。甘いに匂いも混ざってるけど……



私を目を細めながら見つめる熱い視線。リップをしてセクシーを強調した唇。



「残念だな!俺のテクってすごく気持ち良いんだよ?」



そう言われても……


思わず胸元で手をクロスにさせ、一歩下がる。



「クスクス、冗談だけどね」



「じ冗談に聞こえません!」