「まだ検査の結果がすべて出たわけではないんですが、全身性エリテマトーデスという膠原病でほぼ間違いない結果がでました。」


内科医は、比較的あっさりした口調で告げた。

わたしはぼーっとして、母はおろおろした。

カナさんの言葉に元気づけられたものの、ショックに違いなかった。

医師の説明は耳に入らず、素通りしていった。


「長く付き合っていかなければならない病気なので大変だと思われるかもしれませんが、今回は早期の発見であったことをむしろラッキーだと思ってください。」


その夜、母は父に難病だったと報告した。

真面目に生きてきたのにね、とも言った。