きみのて

話しながら講堂へ入り、空いている席を探す。


・・・え。


例の彼女の隣が空いている。
ケンちゃんはちゃっかり、他の席を確保した。


「お前、あそこ行けよっ」


ケンちゃんの口がパクパクとそう言った。


…ですよね。

わたしはそろそろと彼女の隣に座った。


その瞬間、


フーッ、


と彼女がだるそうに溜め息をついた。



・・・こわ!!!!!



わたしは冷や汗をダラダラとかきながら、講堂での時間を過ごした。