「全然いいですよ!」


普段ファミレスでバイトしている保先輩が、最近ハマっているというお好み焼きを作ってくれることになった。

保先輩と香里先輩がお好み焼きに奮闘する中、わたしは陸の隣に座った。

陸は話しかけてもどことなく上の空で、目が泳いでいるように見えた。

落ち着かない様子でタバコに火をつける。

陸の指からタバコを奪って吸う。

すると陸は、顔色を変えて、わたしを避けるように竹内先輩のところへ行ってしまった。

理由はなんとなくわかった。

陸のタバコを取るわたしの手を、光が複雑そうな顔で見ていたからだ。