「こーちゃん、この地方、きのこが美味しいんだって!」

「俺きのこ嫌いだって言ってるじゃん!絶対食べないよ!」

「なんか大和・・・急に静かじゃない?」

「さっき食べたソフトクリームで冷えて・・・おなか痛くなってきた。」

「バカじゃねー!・・・あっなんか俺も痛くなってきた!」



バスは既に盛り上がっていて、そうこうしているうちにホテルへ到着した。


「なんかすごいぼろくない?」

奈央が笑いながら言った。

フロントで受付しながら、ホテル内を見回す。

「でも宿泊客わたしたちだけっぽいし、いいんじゃない?」


複数借りた部屋は横並びで、くじ引きで決まった部屋割りのため、わたしと奈央はひとまず別々の部屋に入った。