高校の入学式の日、緊張のあまり寝不足だった。
そんな日に限って天気がよすぎて、天気予報では平年より暑いでしょう、などと言われていた。
ぼーっとする視界と強い日差しに、わたしは校門でフラリと倒れてしまった。
ほんと我ながら情けない。
入学式だから、周りは知らない人が多いわけで、たまたま愛美とは昇降口前で待ち合わせしていたから一人だったんだ。
ああ、このまま死んじゃうのかもしれない……。
そんな気さえしていた。
だけど倒れたわたしの身体は無傷だった。
他でもない、翔くんが抱きとめてくれたらしい。
そのあと保健室で目が覚めたわたしにとびきりの笑顔で出迎えてくれたのは、恩人の翔くん。
「大丈夫?怪我、ない?」
保健医よりも先に聞いてきて、それほどまで心配してくれた。
それがなによりも嬉しかった。
もう体育館には戻りづらくなっていたし、保健医も入学式に参列するからといって残された。
そして、そこには翔くんも一緒にいてくれた。
「かわいい女の子一人で、寂しい思いさせられないよ」
やんわりと笑って、わたしのコンプレックスでもある髪を撫でてくれたんだ。
そんな日に限って天気がよすぎて、天気予報では平年より暑いでしょう、などと言われていた。
ぼーっとする視界と強い日差しに、わたしは校門でフラリと倒れてしまった。
ほんと我ながら情けない。
入学式だから、周りは知らない人が多いわけで、たまたま愛美とは昇降口前で待ち合わせしていたから一人だったんだ。
ああ、このまま死んじゃうのかもしれない……。
そんな気さえしていた。
だけど倒れたわたしの身体は無傷だった。
他でもない、翔くんが抱きとめてくれたらしい。
そのあと保健室で目が覚めたわたしにとびきりの笑顔で出迎えてくれたのは、恩人の翔くん。
「大丈夫?怪我、ない?」
保健医よりも先に聞いてきて、それほどまで心配してくれた。
それがなによりも嬉しかった。
もう体育館には戻りづらくなっていたし、保健医も入学式に参列するからといって残された。
そして、そこには翔くんも一緒にいてくれた。
「かわいい女の子一人で、寂しい思いさせられないよ」
やんわりと笑って、わたしのコンプレックスでもある髪を撫でてくれたんだ。


