もうすぐ
学校に着くという時
「たっ滝川くん」
昇が女子に呼び止められた
「おはよう。」
普通に挨拶する昇
いや…
たぶんこの子は挨拶したいわけじゃないぞ。
まぁ、わかっているか。
昇だもんな。
「おはよう。あの…滝川くん、ちょっと話あるんだけど…いいかな?」
顔を真っ赤にして
恥かしいのか目をつぶって、必死で話す女。
しかも
可愛かった。
普段からモテるけど
Xmasが近いこともあり
昇は2日に一度は
告られていた。
でも
断るんだよな。
今日の子も可愛いのに、もったいない。
「わかった。じゃあ猛先に行って。」
「おぅ。」
仕方ないので
一人教室に向かう。
女の子は
少し申し訳なさそうに
こちらに頭を下げて
昇と歩き出した。


