「駄目ですか?」


幸が少し情けない表情であたしに訪ねる。


「駄目です!」


あたしは強気に駄目出し。


幸も、それを聞いて、しゅんと椅子に座り込む。


しかし、子供の様な表情で上目づかいにあたしをじっと見詰めて居る…


「ああ、もう、はいはい、分かりました、あたしが犠牲になればそれで全てが丸く収まる訳よね。はいはい、分かりました、やらせて頂きます!」


幸の表情が、ぱっと明るく輝く。


あたしはどよーんと落ち込む。


と、言う訳で、科学部渾身の色仕掛け作戦が始まったわけなのだが…

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