目の前にいる大好きな人が、あの頃の姿と重なる。 白いシャツから胸元をチラチラ見せて、わたしの鼓動をかき乱すんだ。 あの頃の公平は、女のわたしよりも色気があった。 「おまえさ、サッカーやってるとき、頭にボールぶつけて脳震盪起こしたんだぜ。 覚えてる?」 「……うん」 「女子のコートの方から悲鳴が聞こえてさ、慌てて見に行ったらお前が倒れてるし。 あん時俺、マジで焦ったんだからな」 公平が困ったように笑った時、ちょうど先程注文した品が運ばれてきた。