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「おまえと一緒の体育だと、いつもいい事はない」
 

プール掃除とか最悪。

とぼやきながら、プールの底に降りていく。


「でも、なんか楽しそうだよ」
 

言いながら立ち上がり、公平に続いてプールの底に降りると、公平は横目でわたしを確認するように見てきた。


「まぁ、楽しいっちゃー楽しいわな」
 

制服の裾を膝くらいまで捲る公平は、わたしめがけてブラシを振ってきた。


ブラシから放たれた水滴が、弧を描いてわたしの頭に飛んでくる。


「ちょ、え、うわっ、何するの?」

「罰を言い渡された仕返し」

「仕返しって、わたしだけのせいじゃないじゃん。
うわっ、制服濡れた。 最悪」

「しらねぇよ」
 

公平の真似をして、わたしもブラシを大きく振る。


それも、たっぷりと水を含ませて。