全てがキミだった



幼馴染のミサキが好きだと知ってもなお、まだ自分にはチャンスがあると思ってしまうのに。
 

遠くにいるミサキより、毎日傍にいれるわたしの方が有利だと思ってしまうのに。
 


ミサキは、公平の事をどう思っているのだろうか。
 

ミサキがどんな人なのかは知らないけれど、わたしは絶対にミサキより公平が好きだと、胸を張って言いきれる。
 

例えば、茶色に染めていても枝毛なんてないだろうサラサラの髪。


笑う度に出来るえくぼ。
 

そして、笑えば八重歯がむき出しになって子供っぽい顔になる。


そんな公平が大好きだ。
 

授業中、わたしの前に座る公平の大きな背中も大好きだ。
 

欠伸をする度に大きく上下に動いて、たまに窓から虫が飛んでくると、誰にもばれないように少しだけびくっと肩を震わせる。
 

幼馴染なんかに負けないくらい、公平の情報をわたしは持っている。