「公平、おめでとう」 ――言えた。 笑いながら、公平におめでとうと言えた。 高校を卒業してミサキを追う時には、わたしは涙しか流せなかったから。 その事を、公平はずっと引きずっていたのかもしれない。 ずっとわたしの事が気にかかって――。 だから、公平は、こうやって次から次に思い出の品を持ち出した。 わたしの心に、けりをつけさせようとしてくれたのかもしれない。 それは、わたしの思いすごしだろうか。 「本当に、おめでとう」