『おお、いらっしゃい。特製ラーメン一つだな、OK』

黒いバンダナを巻いた男は、ラーメンを作り始めた。

『おっ、お客さん。それってギターですね…ギター弾くんっすね』

黒いバンダナを巻いた男は、敬大のギターに気付いた。

『そうですよ、ギター弾くのって凄い楽しいんですよね』

敬大は笑顔で言った。

『はい、どうぞ』

敬大の前にラーメンが出された。

『いただきます』

敬大は割り箸を割り、ラーメンを食べ始めた。

『ふーっ』

黒いバンダナを巻いた男は椅子に座り、煙草をふかした。

『お客さんは、どうしてギターを始めたですか?』

『え!?そうですね、俺がギターを始めたのは幼い頃に見たギタリストに憧れてです』

『へぇ〜、そのギタリストに影響されたのか…』

黒いバンダナを巻いた男は優しく微笑んだ。

『コレ…このピック…その人から貰ったんです』

敬大はサインの入ったピックを見せた。