ジャンジャーン♪

敬大は部屋のベッドの上に座りギターを掻き鳴らしていた。

『何だかこの所ずっと敬大はギターに夢中になってるよね』

椅子に座ってコーヒーを飲んでいるレミが言った。

『何かギター弾いてると落ち着くんだよね』

敬大は笑顔で言った。

『そっか…でも敬大にも夢中になれるものが見つかって良かったね』

レミはそう言って微笑んだ。

『でも何かギター弾いてる時の敬大の目…凄く子供みたい』

レミは無邪気にギターを弾く敬大を見つめて笑った。

『さてと…じゃあ、あたしそろそろお店に行くね』

『じゃあ、俺もそろそろ施設の子供たちの所に行こうかな』

敬大はそう言ってギターを片付け始めた。

あれ以来ずっと敬大は子供たちのために、週3くらいのペースでギターを弾きに施設に通いつめていた。

『じゃああたし時間ないから、先行くからカギよろしくね』

レミはそう言って靴を履き、玄関のドアを開けた。