『どっか行きたいトコあるか?』

敬大は隣を歩くレミに尋ねた。

『えーっと、水族館に行きたいな』

『水族館?』

『うん。イルカが見たい』

『OK。水族館行くか』

敬大はそう言って、レミと二人で水族館に向かった。

二人は水族館に着き、入場料を払って中に入った。

周りを取り囲む大きな水槽と、その中の色とりどりの魚たちが幻想的で、神秘的な空間を作り出していた。

『すごーい!!』

レミは水槽のガラスに手を当て、目を輝かしながら魚たちを見ていた。

『何か癒されるな』

敬大も水槽の中を眺めていた。

『あれ?敬大だよな?』

敬大は聞き覚えのある声に気付き、声のする方を見た。

『れ、蓮!!』

敬大の目の先には、蓮がいた。

そして蓮の隣にいる女性を見て、敬大はまた驚いた。

『俺今日は楓ちゃんとデートしてるんだよ…って、見ればわかるか』

蓮は笑って言った。