数日が過ぎる頃…

敬大は、1年も眠っていたために弱ってしまった足の筋力などを元に戻すために、毎日リハビリを続けていた。

『敬大、今日も頑張ってるんだね』

リハビリ室にいる敬大に、楓が声をかけた。

『あっ、月姫さん…今日はバイト休みなんですか?』

敬大はリハビリ室の椅子に座って尋ねた。

『うん、今日は休みなんだ。はい、タオル』

楓は敬大にタオルを手渡した。

『ありがとう』

敬大は笑顔でタオルを受け取った。

『何か毎日のように病院に来てもらって悪いですね…本当にすみません』

敬大はタオルで汗を拭きながら言った。

『ううん、どうせあたしも暇だし…敬大と話ししてる方が楽しいしね』

楓は笑って言った。

『そうだ。月姫さん、バイトが休みならせっかくだし、どこか出掛けませんか?』

敬大はふと閃いて、楓に提案した。