『そうか。今まで敬大が休んでいた分、これからは頑張ってもらうからな』

シンはそう言って笑いかけた。

『本当にご迷惑おかけしました』

敬大はシンに頭を下げた。

『よし、じゃあ早速だが新曲を作ってもらおうか』

『新曲を?』

『ケガの影響で“LINK”は未発売のまま終わってしまったから、今度の新曲を敬大のデビュー曲にするつもりだ』

シンはこの先のことを説明した。

『新曲か…』

敬大は考えこんだ。

『1ヶ月。1ヶ月後にWMRが主催するライブイベントがある。そこが敬大のデビューの場だ。1ヶ月以内に曲はかけるか?』

シンは考えこむ敬大に尋ねた。

『1ヶ月で書けるか書けないかはわかりませんが、やってみます』

敬大は前向きに返事をした。

そして敬大はWMRを出て、家へと向かった。

帰宅途中、敬大はデビュー祈願にお守りを買おうと神社に立ち寄った。