『ほらミネラルウォーター』

蓮はそう言って、コンビニで買ってきた水を手渡した。

『サンキュー』

敬大は蓮から水を受け取った。

『二人でデートの帰りか?』

敬大はペットボトルの水を飲みながら二人に尋ねた。

『そうだよ、それで久しぶりだしついでに敬大の顔でも見てやろうって思ってさ』

蓮は笑って言った。

『ついでかよっ!!』

敬大はつっこんだ。

『敬大、何だよそのつっこみ』

蓮は笑った。

『あ、おい蓮。あれ蓮のお姉さんだろ?何か段ボール運んで大変そうだぞ』

敬大はリハビリ室のガラス扉の向こうの廊下にいる桐丘レイを指差して言った。

『あ、本当だ。仕方ないなちょっと手伝ってくるよ』

蓮はそう言って敬大と楓の二人を残し、リハビリ室を出て行った。

蓮が出て行った後、楓は敬大の横の椅子にそっと腰をおろした。