1ヶ月あまりが過ぎる頃…

敬大は相変わらず毎日のようにリハビリをこなしていた。

『ふぅー…今日もこれで終わり』

敬大はリハビリ室の椅子に座りった。

『本当にによく頑張るよね、敬大くん』

香月は笑顔で言った。

『奇跡を信じて今やれることはやりたいから』

敬大は笑顔で言った。

『そうか、奇跡か。奇跡はおこるもんじゃなくて、起こすもんだからね。じゃあ僕は今日はこれで帰るけど、リハビリの続き頑張ってね。無理はしないように』

香月はそう言って敬大を残し、先に帰って行った。

『奇跡はおこるものじゃなくて、おこすものか…。絶対奇跡をおこしてやるからな』

敬大はそう言って気合いを入れた。

『敬大!!』

その声のする方を見ると、蓮と楓が入り口の方からこっちに向かって手を振っていた。

『お前リハビリ頑張ってるなー』

蓮は敬大に歩み寄った。