真っ暗な夜空から白い雪がチラつき出した。

街ではイヴの夜を楽しむ人たちで賑わいをみせていた。

『雪が降って来たな』

敬大は降り出した雪を見て笑みを零した。

『ホントだね。ホワイトクリスマスだね』

レミも雪を見て笑みを零した。

この日二人はクリスマディナーを楽しむために少し高めのレストランへと、手を繋いで向かっていた。

『うー、雪は良いけどやっぱ雪が降るだけあって寒いなー』

敬大はそう言って白い息を零した。

『そうだね。でも敬大と手は凄くあったかいよ』

レミは幸せそうに言った。

『ありがとう。あ、あれだよ今日予約しといたレストランは』

敬大は目の前に見えて来たレストランを指差した。

『何だかすごい高級そうなレストランだね』

レミは外からレストランを見ただけで驚いていた。

『イヴの夜くらい贅沢しなきゃ。行こう』

敬大はレミの手を引き、レストランに入った。