1週間の時が流れ、ついにミュージックバトルコンテストの日がやってきた。

敬大は何故か妙に落ち着いていて、いつも通りの朝を送っていた。

『じゃあ、レミ行ってくるよ』

敬大はギターケースを背負って、玄関で言った。

『うん、頑張ってね。あたしも後で絶対応援に行くから』

『ありがとう。頑張るよ』

敬大は手を振り、アパートを出て行った。

敬大は夢に続く目の前の道をゆっくりと確かに歩き、コンテスト会場までやってきた。

『ここが…会場か…』

敬大は大きな会場をみてツバを飲み込んだ。

『よし!!行くか!!』

敬大は自分に気合いを入れるために、自分の頬を自分の手でひっぱたき、そして会場内に入り、受付を済ませた。

参加者控室には300人程の参加者が来ていた。

敬大は控室の端っこの椅子にそっと座り、ギターを床に下ろした。