『れ、蓮に…!?本当か？』

敬大は驚きを隠せないまま楓に尋ねた。

『うん…本当。でもあたしは…あたしは…け、敬大が…』

楓がそう言おうとした途端敬大が駆け寄って来て、楓の手を握った。

『蓮に告白されたって…蓮ならきっと楓の事大切にしてくれるよ。もちろんOKしたんだろ？』

敬大は笑顔で言った。

楓は複雑な気持ちでいっぱいだったが、その笑顔の敬大を見てワザと明るく振る舞った。

『も、もちろん』

楓は精一杯の笑顔を作って言った。

『そっか…蓮が楓にな…』

敬大は嬉しそうだった。

『嬉しいの？』

楓は嬉しそうな敬大に戸惑いながら尋ねた。

『嬉しいさ。だって大切な親友と幼なじみが幸せになれるならさ』

『…そうだよね。嬉しいよね、嬉しいに決まってるよね!!』

楓は複雑な気持ちのまま、作り笑顔を見せた。