蓮と別れた敬大は一人病院に向かっていたが、まだ完全に治っていない傷口が開き痛みだしていた。

『ヤベー…ちょっと無理しちゃったかな…』

敬大は傷口を手で押さえ塀づたいに、ブロック塀にもたれながら病院までゆっくり歩いていた。

『はぁはぁ…』

敬大はブロック塀にもたれなから座り込んだ。

『いってー…くそー!!』

敬大が脇腹を押さえている手をどけると、敬大の手には血が着いていた。

『あちゃー…完全に傷口が開いてるな…』

そして敬大は月を見上げて笑った。

『俺格好悪いな…病院抜け出して傷口が開いて動けなくなってるなんて…』

そして敬大は意識がもうろうとし、目を閉じた。

そんな敬大の耳に声が聞こえた。

『…タ…ケイ…タ…』

『…だ…れ!?』

敬大は目を閉じながらボソッと呟いた。

『敬大!!敬太!!』

敬大はその声に目を覚ました。