『レイは身長が153センチしかないんだから、この高い竿にシーツを干すのはそりゃ大変だろ』

蓮はそう言って、竿にシーツを干した。

『ホント…いつの間にこんな大きくなったんだろ』

桐丘レイはそう言って、蓮を見つめた。

『俺がおっきくなったんじゃなくて、レイがちっちゃいままなんだよ』

『ひっどーい。お姉ちゃんに向かってそんなこと言うなんて!!』

桐丘レイは頬っぺたを膨らました。

『膨れっ面なんて似合わねーよ』

蓮はそう言って、右手でレイの頬っぺたを押さえた。

『さてと、そろそろ帰ろうかな』

蓮はそう言って、屋上の入り口に向かって歩き出した。

『パパが言ってたけど、今夜はうちでご飯食べるんでしょ?』

帰って行く蓮に、桐丘レイは大声で言った。

『気が向いたら帰るよ』

蓮はそう言って、背を向けたまま手を振り去って行った。